『バイバイ』2016広島公演

今日『バイバイ』という演劇を観に行きました。

広島東洋カープの津田恒美投手の物語です。

知人からこの劇のことを紹介してもらったので

せっかくだからライブで演劇を観てみようかと。

物語の内容は知っていました。

カープファンの間ではよく知られた話しだし、

岸谷吾朗と石田ひかりの主演でテレビドラマでもやってましたし。

内容の復習というわけではないですが、

そのテレビドラマ版を先に観てから鑑賞しました。

なまの演劇は迫力が違うといいますが、

この劇の場合、迫力というか、リアリティーというか、空気というか

そういうものがやっぱりテレビとは違っていいなと感じました。

津田氏と家族の闘病生活とその周辺の描写はより強く刻まれます。

テレビというものの演出性というか反対にデフォルメ的というか

そういうものが、逆にこの劇を見ることで強く感じました。

同じ人物たち、同じ時間、空間を表現していても

何で伝えるかによって伝わり方が違う。

うまくいえないけど、文章の中にある余白のようなものが

この劇の中にあって、観客一人々に「津田恒美物語」が出来上がっていく感じがあります。

少ない演出手段で演じることと、観客に感じさせることのバランスがあることが

この劇の最大の魅力のような気がします。

変な意味でなく、演じる俳優たちを知らないが故の感情移入も

こういう演劇の魅力なのかな・・・と感じました。

やはりテレビ版は俳優の持つキャラクターがどうしても出て

こういう個々の俳優への感情移入はなかったですから。

今日は13時と17時あるうちの早いほうに行ったのですが、

意外にも満席にはなっていませんでした。

カーテンコールの部分でも17時からの席にまだ余裕があるといわれていました。

25年ぶりのカープの優勝に沸いたこの広島ですら

観客を動員することは難しいんだなと感じたし、

演じ伝えることと、運営していくことのギャップというか

難しさも同時に感じました。

来年2017年も夏に公演予定があるようです。

カープファンの方もそうでない方も

ぜひ観に行ってみてはいかかでしょうか。

こちらでチェックしてみてください。

演劇集団よろずや