吉野杉の床板

Rimg0903

杉の無垢板は温かみがあって気持いいと聞くことがあると思います。その分柔らかくて傷が付きやすく取り扱いが難しいとも聞きますね。そんな杉のいい所悪い所をまず自分が体験しておかなければと思い、実際に使ってみました、私の家の床板は吉野杉の無垢板です。

Rimg0895

写真は採用して三年経過した姿です。表面には自ら蜜蠟ワックスを塗っています。どうですか?大いに傷がついていますね、とくに出来たてからしばらくの間がすごく気になりました。本を落としても、ちょっとした角のあるものを落としてもすぐに傷が付きます。ちゃんとマメに蜜蠟ワックスを塗らないと醤油なんかこぼしたらシミになってしまいます。そんな杉板、使って分かったことは年月とともにそんな事があまり気にならなくなるという事です。それは傷や汚れ自体が広く万遍無くつく事で分かりにくくなるという事やそのこと自体に慣れてしまうという事もあるのでしょうが、それ以上の気持ちよさに引かれてしまうからだと思いました。
夏適度に冷たくて冬適度に暖かい、大げさでなく床暖なんて必要ないと思います。合板のフローリングでは味わえない感覚です。はだしで歩きたくなる柔らかさと馴染みの良さ、数字や理屈で言えないような気持ちよさがあります。
その証拠に、なぜだか我が子はこの杉床にいつもゴロゴロしてほっぺをつけたり手でナデナデしたりしています。遊びまわるのもいつも裸足です。邪念の無い子供の行動にその証拠を見ることができます。大人もスリッパをはかずに裸足になることが多いです。お客さんもスリッパを脱いで靴下のままって事もあります。
杉のような柔らかい木は結局「ひと」に近い材料なのだろうなと思います。繊細でやわらかく気づ付きやすいけど温かみがあり優しい。だからこそ付き合えば付き合うほど味わい深く好きになる。でもしっかりと手がかかる。
人が家の中で一番触れているのが「床」という部分。そこにきもちいい自分の好きな素材をもってきて付き合っていく「気持ちよさ」を皆さんも体験してみてはいかがですか?!

いろんな“きもちいい”を“きもちよく”創ろう!

ATELIER SETTEN SNS