前の職場、応用の時代

仕事を身につけていく上で、そのプロセスに
基本 応用 発展
とあるならば、応用を学ばせていただいたのが前の職場です。

当然、建築設計事務所なのですが、建築を志した者ならば一度は携わりたいと思う、ホテル建築を主な仕事としていて、私はそのホテル建築の担当をさせていただいておりました。
ホテルという用途には様々な機能が盛り込まれていて、その設計が出来れば、他の大体の建築を設計することが可能な能力を身につけることが出来るとこの業界では言われています。
例えば、レストランに代表される飲食機能、厨房機能、バーやカラオケ、大浴場などのアミューズメント機能、ショップなどの物販機能、バックヤードを代表する事務所機能、当然客室に代表される宿泊機能…etc
と、挙げればキリが無いくらいです。その上、家具や調度品、装飾品などの備品に至るまでのトータルな知識を要求されます。
その当時を振り返ると、その膨大な仕事のプレッシャーに押し潰されそうになったり、様々な人との格闘があったりと大変ではありましたが、今思えばかけがえの無い財産です。

今日、その設計事務所にひさしぶりに顔を出してきました。
当然お世話になった師匠に独立の意思を報告する為にです。
皆、暖かく迎えてくださり、私の在職時代の話に花が咲きました。
話をしながら、なんだかとても幸せな気分になりました。

私が退職する時の送別会でこう質問されました。
「この事務所で何を学んだ?」
私は生意気ながらこう答えました。
「設計の技術もさる事ながら、人と人とのコミュニケーション能力を学びました」と

私にとって、まさに応用の時代です。