2017年6月15日 広島クラブクアトロ
竹原ピストルの全国弾き語りツアー『PEACE OUT』に行ってきた。
昔からずっとファンってことはないんだけれども、
以前『オールドルーキー』という歌が耳に入ってきました。
なぜかというと「オールドルーキー」というワードに引っかかったわけです。
私が独立したのは2007年、38歳のときです。
そんなおり、とあるイベントで私のその事実を聞いた若者に
「オールドルーキーですね、大変ですね」と言われました。
彼からすれば、皮肉なのか、激励の気持ちなのか、
何を考えてなのかはわかりませんが、
言われた自分からすると「オールドルーキーかぁ・・・」と
なんだか悔しいとも違う、なんだかもやもやしたものと、
寂しさと不安が同時に湧き上がったことをずっと覚えています。
記憶の奥底にそんなエピソードを抱えているなかで、ある時
「オールドルーキー♪」と声に出しているガラガラ声を耳にしました。
当然「ん、オールドルーキー?」と私の耳にとまるわけです。
普段は音楽をメロディーとして聞き流すタイプの自分ですが、
そのときだけはそのキーワードから歌詞を知りたくなったんですね。
ーーーーー
必要なのは走り続けることじゃない
走り始め続けることだ
積み上げてきたもので
勝負しても勝てねぇよ
積み上げてきたものと
勝負しなきゃ勝てねぇよ
ーーーーー
あのときの自分と照らして、すっと入ってきた。
そして今の自分に照らして、すっと入ってきた。
そのときから気になってたんですね、竹原ピストル。
ライブはよかった、よかったねぇ。
それまではネットに転がっている
地方のライブハウスで歌っている竹原を時々聴いてた。
で、ライブにいけることになって、新しいアルバム買って、
スピーカー通して聴いてみたが正直ピンとこなかった。
でも、ライブはよかった。
ライブはよかったよぉ。
ライブの人だ、竹原ピストル。
ライブの人だよ。
汗かいて、
唾飛ばして、
声鳴らして、
水飲んで、
汗ぬぐって、
目つぶって思いにふけり、
笑って客に語りかけ、
ねらわず腕をふりあげて、
足でドンッと床をどついて、
ギターとハープと歌声で、
もろもろの気持ちを歌い切る。
出会ってきた人の多さが違う
人の前で歌ってきた数が違う
そんなプライドや心意気など
彼全部が届いてきてはじめて竹原ピストル。
そんな気がした。
大箱の似合わない、小箱の似合う歌い手。
勝手にそう思った。
これから彼はみんなに「PEACE OUT」って言って
のろしを上げてさらに進んでいく、進んでいこうとしてる。
どうなっていくのか楽しみな存在に出会った。
自分の感性がもっと鋭く繊細であったなら、
もっと早く、小箱の似合う男と、小箱で出会えたかもと思うと
少し残念だけど、今このときに出会えてよかったと思う。
PEACE OUT! TAKEHARA PISTOL